2019/09/03
「今期は儲かっていないので、タダでやってください」と、勝手に帳簿だの資料を送りつけてくる人がいるのです。
その前の年に、さんざん値切るから断ろうとしたら、「自分でやるから提出前に間違っていないか確認だけしてほしい」って。
これで断ったら申告期限に間に合わないようなタイミングで、ほとんど何もしていない状態のものを送りつけられて、仕方なくタダ同然の値段で法人の決算をやらされた、そういう人です。
そのときはっきりボランティアじゃないと言い渡したので、まさか今年は来ないだろうと思っていたのですが、こういう人は懲りないんですね。
二度と連絡してくるなと、中身も見ずに断りました。
ここまでひどい人にはなかなかお目にかかりませんが、値引き要求は結構あります。
「会社設立したばかりだから」
「今苦しい時期なんです」
「うちの経理は簡単だから、手間かからないよ」
「がんばる社長を応援するのもあなたの仕事でしょ」
中には、ちょっと気持ちが揺れるようなケースもありますが、多くは自分の都合優先の、勝手な言い分です。
備品を買ったり仕入代金については「儲かってないから安くして」なんて言わないのに、変ですよね。
以前は押し切られることも多々ありましたが、今は断ります。
今のお客さまはすべて私が決めた正規の料金で契約していただいていますから、相手によって値段を変えたら不公平になります。
自分が逆の立場なら、そんなごね得を許す人には不信感を抱きます。
特に、商品の販売よりサービスの提供をする人に対して、値引き要求をする人は多いです。
サービスは形のないものですから、なおさら値引きに応じてはいけないのです。
商品は売り切りたいから値下げとか、まとめ買いの人にはおまけ、といった販売方法もあります。
サービスは、値引きしたからといって、質を落とすこともできませんし、量を減らすこともできません。
私も、「料金半額ですので、ミスが多くてもご容赦ください」なんて仕事は絶対できません。
前回安くしてくれたんだから、また今回も、なんて言われて、気持ちよく仕事なんてできるでしょうか。
ただ安くしろという値引き要求ではなく、価格交渉に応じるのはよいと思います。
商品がパッケージになっているなら、不要なものを除いたらいくらになるか、自分にとって必要なものだけ欲しいというカスタマイズであれば、安売りにはなりません。
どうしても値段が高すぎるという人には、値引きしないで自分の考える価値と見合ったサービスを探してもらってください。
大幅値引きするものは、もともと価値のないものです。
そんなものを売ろうとしている人が信頼を得られないのは当たり前のことです。
悩んで出した自分の考える適正価格です。
お客さまは欲しければ買うし、値段と見合わないと思ったら買わない。
相手によって値段を変えていては、いつまでたっても三流です。
料金表を明示して、その価格で依頼してくださる人とだけお付き合いするようにしましょう。
値段を安くするのではなく、腕を磨くなり、付加価値をつけるなりして、自分の商品やサービスが選ばれる努力をしましょうね。
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