2019/09/03
道を歩いていたら、ふわっと沈丁花の香り。
なんだか懐かしい気持ちになりました。
子どもの頃、実家の玄関のわきにあった沈丁花、香りがきつすぎて、あまり好きではありませんでした。
それがいまでは、あの香りは懐かしくてやさしくて、泣きそうな気持にさせます。
夫の実家を建て替えようかという計画が進んでいますが、少し後ろめたいような気持でいます。
夫が東京に出てきてから建てた家なので、住んだことはありません。
夫にとっては生まれ育った家ではないので、あまり「実家」という感覚はないようです。
義父が退職して、義母と二人で静かに過ごすために建てた家です。
公務員で、ずっと官舎暮らしで転勤ばかりだった二人の、夢が詰まった家です。
雪国で、築40年近く経っているので、あちこち傷んでそのまま住むには大規模修繕が必要です。
断熱が全くない上に、間取りも法事でたくさんの親戚が来てもいいように二間続きの広い和室が家の中心にあり、使い勝手もあまりよくありません。
リフォームしたとしても、新築と同じくらい費用がかかりそうです。
両親は建て替えの話をしたとき、息子が近くに来てくれるのがうれしかったようで、二人とも了承してくれました。
でも、本当はどんな気持ちだろうかと、考えたりします。
義母はときどきぼんやりすると、「本当の家」の話をします。
「この家には何にもなくて。本当の家にはあるんだけどね」といったように。
夫は、「おそらく自分たちがまだ小学生のころに住んでいた家ではないか」と言います。
きっと、子どもたちと一緒で一番楽しくて幸せな時間を過ごした家が、義母の「本当の家」なのでしょう。
義父は口数の少ない人で、いつもにこにこしているだけですが、本当は淋しい気持ちなのではないかと少し不安です。
初めてのマイホーム、義父が建てた家です。
建てたときの照明器具やシステムキッチンなどのカタログが大切そうにとってあるのを見つけたときは、鼻の奥がツンとしました。
新しく建てる家が義父と義母の新たな「本当の家」になってくれるといいと思います。
私にとって沈丁花の香りが子どもの頃の懐かしい思い出であるように、新しい家での時間が少しでも二人にとっての楽しい思い出となるよう、また、私たちにとってもこれからよい思い出を重ねられるよう、居心地のいいところにしていきたいです。
まだ少し時間がありますので、片づけに義実家に戻ったときは、ご苦労さまの気持ちを込めて、あちこち丁寧に掃除するつもりです。
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